第二夜・正義と信念

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西野の氷の様な眼差しにマフィア達は恐怖心を持ち、半狂乱で拳銃を発砲するが恐怖心で照準が合わず西野には擦りもしなかった。 「やれやれ、マフィアだから多少は場数を踏んでると思いましたが…コレでは素人レベル。良いですか?射撃って言うのはこうする物ですよ」 西野はやれやれと言った表情で拳銃を発砲し、一人の眉間を撃ち抜いた。 残った二人のマフィアは喚きながら壁紙を引き剥がし、中に出来た空洞から短機関銃を取り出して西野めがけて銃弾を浴びせかけた瞬間! 西野の身体がヒラリと宙を舞、空中で身を翻しながら拳銃を発砲し、脳天を撃ち抜いた。 「まあまあだったかな…しかし戦いの後は腹が減る」 西野のは四人のマフィアの骸を一カ所に纏めると、大きく口を開け纏めて丸呑みにした。 その様を怯えながら見ていたバーテンに西野はゆっくりと近付くと、バーテンは「この事は誰にも言いません、だから殺さないで」と懇願し始めた。 「君は彼等が街の平和を乱す中国系マフィアだと知っていたのかい?」 西野の問い掛けにバーテンは震えながら頷くだけである。 「なら君は彼等が社会の悪と知りながら彼等に酒を出し、彼等の悪事に加担していたわけだ…なら君も『悪』だ…」 西野はバーテンの額に拳銃を突き付けながら笑顔で引金を引き、無情にも射殺した。 「くくく…正義の使者の正義の銃弾でまた社会の悪が滅びたのだった…」 西野は満面の笑みでバーを後にした。
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