第二夜・正義と信念

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海野は煙草を捨てると犬山に「ポチ、お前は西野を探れ!奴は絶対何か隠してる。刑事の感だ」と言い渡した。 犬山は笑ながら「やだなぁ海さん、本庁から来ているエリート刑事の西野先輩を疑うなんて可笑しいですよ!今時『感』だなんてナンセンスですよ」と言い返すが、海野は真剣な顔付きで「いいかポチ、エリート刑事だかエリマキトカゲだか知らんが西野をしっかりマークしろ!良いか!解ったな」と犬山の襟を掴み凄んだ。 「わっ解りました!海さんがそこまで言うなら…」と渋々命令を聞いて西野を探しに再び街へと走って行った。 所変わって一方龍馬は、ホラーの気配を感じ取り街外れの病院跡地の廃屋へ向かった。 跡地に入るなり血の臭いと硝煙の臭いが鼻を突き、そして邪気が漂う。 龍馬は周囲を警戒しながら中に進むと、待合室にはスーツ姿の青年が暴力団風の男を射殺し、フロアには五人のチンピラが屍となって転がっている。 スーツ姿の男は龍馬に近付き警察手帳を見せ「私は捜査課の西野と申します。ご覧の通りこいつらは天竜組の構成員でしてね、銃器密売の現場を押さえたのですが、突然発砲してきたので私も生命の危機を感じやむやく応戦したのですよ」と話し掛ける。 龍馬は懐から魔導火を取り出しその炎を西野にけると西野の目が紋様を浮かべた獣の目になり、龍馬に拳銃を発砲してきた! 咄嗟に身をかわし身構えるが、西野は拳銃から短機関銃に持ち替え龍馬に反撃を許さない。
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