第一夜・紅い牙

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「魔戒騎士…この娘を護る必要あるのか?この娘は『友達を食べた』と言ってるが果たして本当かな?」 老人は人間の姿から両生類を思わせる不気味な怪物の姿をした魔獣ブロッカーに変貌し、紅いコートの龍馬と呼ばれた男に問い掛けると、腹部がボコボコと変形しながら盛り上がり人の顔が浮かび上がった。 その顔を見たミキは「ひぃっ!」と悲鳴を上げ腰を抜かしてその場に倒れ込み「ユ…ユイ、許して!」と泣きながら懇願し始める。 「ゲゲゲ…娘、お前が「友達」と言っていたあの女は何をした?言ってみろ」 ブロッカーの問い掛けに腹部の顔は怒りの形相でミキを睨み付けながら「ミキぃぃよくも私を見捨てたね…自分だけ助かりたかった?相変わらず身勝手な女だね!」と叫ぶ。 「どうだ魔戒騎士!こんな身勝手な女はこの世からいなくなった方が世の中の為になるのじゃないのか?」 ブロッカーは不敵な笑みを浮かべながら泣きながらひたすら「許して、私が悪かった」と呟くミキめがけ口から勢い良く舌を伸ばした。 舌先が鋭利な銛の様に変化し、ミキの胸元に突き刺さろうとした瞬間、龍馬の刀がビュンと風を斬り裂き舌先を弾き飛ばした!image=459823465.jpg
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