すべての始まり

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「うぅーん」 朝の心地よい目覚め。現在時刻は午前6:00ジャスト、いつもより少し早めだ。 今日は春休みあけの学校初日。そして俺は今年から高校生になる。 普通の学校ならば今日は高校の入学式のはずだが俺の場合は違った。 俺の通う私立橘学園は中高一貫のエスカレーター方式なのでいつものように学校に行き振り分けられた新しいクラスに行くだけなのだ。 いつもと変わらぬ日常。 それはとても心地いいものなのだろうが俺―――御剣 四刀はそれを望まなかった。 なんの変化のない日常。それはとてもつまらないものだ。 だから四刀は新たな刺激を求めていた。 そんなことを考えていたらそろそろいつもの起床時間になったので忍を起こしに行くことにした。 「忍~起きてるか~?」 ドアの前で忍に呼び掛ける。だが返事がない。 「まさかまだ寝てるのか?はぁ~」 四刀はため息をついた。 ちなみに忍とは俺の妹のことである。 俺の妹、御剣 忍は俺と同じ橘高校中等部二年に属している。 忍は少し、というかかなり変わった趣味をもっている。 忍は忍者にあこがれているのだ。 はたから見ればかなりイタイ子だがその類稀なる容姿によって学園の人気者という地位を獲得している。 「忍~入るぞー」 四刀は忍の部屋のドアを開けた。 案の定忍はまだベットの上で熟睡していた。いつもながら天使のような顔をして寝ている。 天使のような忍の寝顔をずっと拝んでいたい気もしないでもないが今日からはまた学校だ、俺は兄として忍を起こさなければならない。 「忍ー起きろ朝だぞー」 「ふにゃーもごもご.....あと5分」 そんな定番なセリフをはく忍はとにかく朝が弱い。 なのでこうして俺が毎朝起こしにきている訳だがこれがなかなか起きない。 これには毎朝苦戦する。さて今日はどうやって起こすか。 そんなことを考えていると、珍しく忍が自力で起きた。 「おにい....おはよ」 「どした?今日は自力で起きるなんて珍しいじゃないか」
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