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香澄の緊張が伝わったのか、隣に座るひかりも体を硬くしているのが分かった。
しのぶは硬くなっているひかりを見ると優しく微笑み「こんにちわ。お名前は?」と聞いた。
「こ、こんにちわ。ひかりです」
「素敵な名前ね。ひかりちゃんは何年生?」
「中1です」
「そう。何かクラブには入ってるの?」
「新体操部に入ってます」
「まあ、華やかでいいわ」
しのぶは自然な笑顔でうなづいき徐々に緊張も溶けてきた頃、誰かが帰ってきた。廊下を歩きながら「ただいま」という声。
間違いなく父の声だ。
父は玄関に揃えて置いてある見慣れない小さめの革靴を見たらしく「遥香か?」そういいながら手にコンビニの袋を下げリビングに入ってきた父の姿に香澄は絶句した。
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