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そして今、目の前にいるのは十数年振りに見る娘。その隣には存在すら知らなかった孫と思われる女の子。
「……お父――」
「そうか……。ゆっくりしていきなさい」
父は香澄の言葉に被るように言うと、そのまま静かにリビングを出ていってしまった。
重い沈黙が流れる。
「やっぱりお父さん怒ってる……よね」
香澄は肩を落とした。
「大丈夫。驚いてるだけよ。そのうち顔だしてくるから……」
母は肩を落とす香澄と新たに出てきた人物にうろたえるひかりに声をかけ話を続けた。
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