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そして入ってきたのは……遥香だった。
さっき母は遥香に電話をしていたらしい。
まさか客がいるとは思わなかった遥香は香澄に気がつき軽く頭を下げた。
すっかり大人になったその姿に驚きながらも香澄は微笑み声をかけた。
「遥香、久しぶり」
その言葉に遥香は動揺していた。
「え?お姉……ちゃん?」
遥香はリビングの入り口に立ったまま呆然としていた。
「お姉ちゃん?本当?」
香澄はにっこり微笑むと「うん」と言った。
「おねえ……ちゃ…。お姉ちゃん、お姉ちゃんっ」
」
遥香はかばんを足元に落とし泣きながら遥香に抱きついてきた。
「泣き虫遥香」
香澄はその背中を優しく撫でながら笑った。
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