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「――……今日はどうするの?」
「どうするって?」
ココアで心も体もほっこりと温まった。つもりに積もった話に花を咲かせていると母が言ってきた。時計を見上げると、もうだいぶ時間がたっていた。
「あ……」
香澄が悩んでいると「あたし今日泊まる」と言いながら遥香が携帯を取り出した。
『今日実家に泊まるから』
『え?おいっ、遥香?はる……』
電話口からは婚約者の声が聞こえたが、遥香は構わず電話を切ってニンマリすると、「もちろんお姉ちゃんも泊まるよね」と笑った。
「部屋そのままだから泊まっていきなさいよ」と母がにも言われた。
「でも、何も持ってきてないし……」
香澄が言うと「足りないもの買いにいこう」と遥香が車のキーを顔の脇で振り二人に笑いかけた。
そして香澄とひかりを車に乗せると、近くの店へ車を飛ばした。
途中母から電話があり、夕食の足りない材料を買いにスーパーへも向かった。
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