終章 ~約束・三度目の正直~

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「そうだ。ご褒美考えといて」 そんな妻の言葉に思わず顔をあげた。 「ご褒美?」 「そう。病気に勝った時のご褒美。絶対治すからうんと豪華なご褒美ね」 「わかった。ビックリするくらいなご褒美考えとくよ」 「楽しみ」 妻の満面の笑顔。 信じよう。彼女なら絶対に病気に勝つ。 そう思いようやく笑顔を見せた俺は彼女と共に笑った。 そして気付くと余命宣言された一年を半年以上も過ぎていた。 勝った。彼女は勝った。 そう安心していた時、妻が倒れた。
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