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最初は何が起きたのか分からなかった。
突然現れた、炎属性を表す赤い魔法陣。
弾ける魔法陣。それと同時に舞い上がる炎。
そしてすぐに理解出来た。
俺と母さんを恥だと思っている、正妻と兄達の仕業だと。
そんなに消したかったのか。
俺達はただ、ひっそり暮らしてただけなのに。
困惑してる間にも、勢いを増す炎。
何かを決意した表情で、俺の胸ぐらを掴んで窓から投げ飛ばした母さん。
「あんたはしっかり生きなさい。母さんのような人生歩むようになったら、化けて出てやる!ずっと見守ってやるから!」と、笑いながら炎に飲み込まれた。
俺はあの瞬間を、今でも夢に見る。
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