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鬼はいつか消え、光もそれに合わせて消えていた。
見えていた星は、光の、強い残像によって姿を消した。
「ミコト」
――!
聞き覚えのある声だった。
「き……か?」
音もなく、俺の上にその優しげな表情を見せる希花。
「大丈夫か?」
「……おれ……死ぬ……のか?」
「死なせない。ミコト、君が私を助けたように、私も君を助ける」
「…………」
「だからミコト、私をもう一度だけで構わないから――」
――しんじてほしい。
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