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「…ひゅ~る~~~ひゅ~~」
なんてわかりやすい子供だ!
返事に困ったら口笛って………「いかにも!」と断言しているようなものじゃないか。
「相当苦手なんだね」
「国語が苦手でも小説は読めるですよ!
わからない言葉は調べながら読んでいますし……あ、ポケット辞書は常備しているんですよ?」
鞄から手の平サイズの辞書を取り出し、俺の目の前に見せつけるように掲げた。
玲ちゃんが持つとそのミニサイズの辞書が単行本かと錯覚していまう程である。
「たまに調べた先の言葉でわからない言葉があることも少なくは無いですけどね」
苦笑いを見せた後、恥ずかしそうにコップに入った氷をストローで転がす。
「ふーん、好きこそものの上手なれって言葉もあるんだがな」
「むぅ、意地悪過ぎませんか?でもいいですよ。私の読書歴はまだ半年程度ですから!」
「これは愛の鞭――てか結構日が浅い!」
「好き嫌いは時間じゃ無いでしょう?あ、草氏さんにはわかりませんか???」
おっとー?今、とんでもなく馬鹿にされたね。カチンと来たよ。
「てめぇの可能性という名の資源をここで廃棄処分してやろうか?」
「おじちゃんの老い先短い人生をここで終わらせますよ!」
もうこれで何度目だよ……まるで水と油か、犬と猿だな。
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