黒紫

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「もぉあかん。なんやねん、この携帯!!」 俺は力一杯ベッドに向かって投げ付けた。 「いっ、た!!ヒナもうちょい丁重に俺様の事扱えや」 俺の携帯が成人男性へと早変わりした。 「扱っとるやろ!!せやのにお前アホやろ!!」 「何がアホやねん。きちんと携帯電話として昨日しとるやろ」 「機能位きちんと変換せえや!!」 目の前の(携帯だった)人間は横瀬皇龍と言う。 携帯は薄型のBLACKなのだがこいつはそこまでスリムじゃないのが不思議だ。 肌の色も白人と見間違えるほど白い。髪は黒いが。 だが、携帯電話の癖にいかんせんアホすぎる!! 「あっ、そうや!!さくらにメールしといてくれへん?」 「了解!!jkが悲しいってonion、carrot、potatoの安売りに間に合わなかっ「ちょいまて!!」 「なんやねん」 「何でjkが悲しいって変換なんねん!!」 「しゃあないやろ」 「しゃあ無くない!!俺は何が悲しいって玉ねぎ、人参、じゃがいもの安売りに間に合わなかったって送りたかったん!!」 さりげなく野菜も英語やし、しかも野菜って打ったらvegetablesってなるし!!ほんまにもう!! 「機種変するわ」 「ヒナ、それだけはあかん!!俺、ヒナと離れたな」 ヨコが携帯の姿に戻った。 「あれ?ヨコどうしたん?」 携帯を開いてみた。 自動的に切れたみたいで黒い画面に表示されてる文字が システムを再起動しました 「あれ、ヒナどないしたん?」 「…作成中のメールは?」 「メール?そんなもんしとったっけ?」 「このボケ!!やっとったのまで消しやがって!!ほんまに…このアホ!!」 「ちょ、やけくそみたいに本体にデータ保存せんで、おれ容量多いと固まっ」 ピー 充電が切れました 「このアホ!!」 (それでも機種変せえへんのは) (他の機種やと使いなれへんのと) (横と一緒にいたいからって言うのは) (本人には絶対言わへん) ━━━━━━━━ 自分の携帯を黒に例えてみた。
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