4 捨てる女神あれば、拾う女神あり【前編】
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文句も言いたいことも山程あったが、取り敢えず今は彼女にお礼を言わねばと気持ちを落ち着ける。 「ありがとうごさいました。 いくら感謝しても足りないくらいです。 本当にありがとうございました」 俺は深々と頭を下げた。 「い、いいんです、そんなっ!」 彼女は、驚いたように手を振り、「たまたま隣りにいただけです」と謙遜した。 そして、「急ぎますから」と笑顔でその場を去って行った。
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