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「…と。ユートっ…」
誰かが俺の名前を呼んでいた
だけど返事ができなくて。
うっすらと目を開けると、何人もの人が俺を囲んで俺を見ていた
焦点が合わなくて、ぼやけているせいで誰だかがわからない
口には、機械がついていた
「ユートっ…!!」
俺の名前を呼んで、誰かが俺に抱きついた
「いっ…は…」
全身に激痛が走る
「母さん、ユート痛がってるから…」
「あっ、ごめんなさい。つい…」
あれ、この声…
「ユート、わかるかい?」
揺れていた視界が一つになって、ようやく顔がはっきりとわかった
「おとっ、さん…?」
「あぁ。今、先生呼んだから少し待っててな」
それからすぐに白衣を着た人が来て、心臓の音とか、手を握ったりして帰っていった
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