第1章 その1

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「京都だぁ!!」 新幹線から、五重の塔が見える。 『来ちゃった…』 高校最後の夏休み。 ずっと予備校通いだった。 しょうがない、受験生だし。 でも、8月最後の3日だけは 好きなことするからって決めてた。 両親にずっとお願いしてた… 京都への旅行。 「1人は危ない。ダメだ!」 …ですよね。 だけど、毎日勉強頑張る私に、母が折れた。 「知り合いが京都にいるから、 話しておくね。」 優しい母の笑顔と困った顔の父。 「笑えたな。案外しりに敷かれてるのかも…お父さん」
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