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「ただ今戻りましたぁ」
新徳寺、お使いから戻るともう1人の女中富さんと坊さんらで夕食の準備が終わりかけていた。
「遅かったですねぇ、何かありましたか?」
富さんから聞かれる。
…あった、久々怒った。
「まぁ、ちょっと買い物に手間がかかって…」
「夕食の準備はそろそろ終わるし。なんや、すぐには召し上がらないみたいやし、今夜は遅うまでかかりそうやから、今のうち少し休んでもろてええよ」
「本当すみません」
「ええんよ」
「じゃあ、お言葉に甘えて…ってお使いの報告してこないと…はぁー」
一応、お茶を持って、やつのところに移動する。
「戻りましたー」
「遅かったな、入れ」
「お茶です、どうぞ」
「お前にしては、気が利くな」
…むかつく。
「ありがとうございます。あ、紙買ってきました」
差し出すと、
「最初からこれを買ってこればよかったんだ」
ですって。じゃあ言えよって話だし!
「はぁ、それでは失礼しま「まて、仕事がひと段落したんだ、話し相手にでもなれ」
出て行こうとしたところを、引き留められた。話すことないんですけど…。
「なぜこんなに遅かったんだ?」
結局、ここから出してもらえず、話をすることになる。話す時間があるんなら夕食食べてほしい…片付かない。
まあ、言えるわけもなく…。
それよりも、遅れた理由を聞かれ…怒りがぶり返してくる。
「聞いてくださいっ!実はですね…」
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