95人が本棚に入れています
本棚に追加
マシンガンのように勢いよく話した。
「どう思いますか??」
はぁはぁ言いながら話し切る。
「ま…まま落ち着け。わかったから」
焦って、そういってくる。
「お前もおかしな女だなぁ。よく刀を突き付けられて焦らずにいられたな」
そりゃもう、怒りでアドレナリンでまくってたし!
「怒りが勝ってました」
そう言った私に、
「ぶぁははははっ!」
大笑い。笑い事じゃないって。
「お前、本当に女子か?はははっ」
「…失礼な」
その人は、笑い出すと止まらないらしい。しばらく…笑ってた。
「あーぁ、久しぶりに笑った。ことがうまく進まずに苛々していたところだが、なんだかすっきりした。礼を言う、ありがとう」
へ…、お礼言ったよこの人…。
「何だ、私が礼を言うと思わなかったのか?」
「え…いや、まぁ」
「常人だぞ、私も。ところで、数日いるがお前の名前を聞いてなかった」
「あ、ああ、椿です、椿」
「椿。いい名だな。私の名前を知っているか?」
さぁ…?偉い人みたいだけど…知らない。
「清川八郎という」
清川…八郎!!!浪士組の発起人!
「これから大義を果たすつもりだ。覚えておいても損はない、自称だが」
…そうだ。この人は頭がいい人なんだ。そして、それ故殺される…。この寺には…、敵ばかり。
「そろそろ、会合の時間だ。手間を取らせたな」
「はぁ。失礼します」
そう言って、部屋を出た。
最初のコメントを投稿しよう!