その4

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土方さんが、そう言ったけど3人とも聞く耳なしで笑い続けた。 「ところで、あんた椿さんか?」 土方さんがそう聞いた。 「そうです。八木家でお世話になってる椿です」 「ああ、聞いてる。俺は土方歳三、世話になる」 「僕は、沖田総司です」 「よ、よろしくお願いします」 頭を下げる。自己紹介してくれるんだ。っていうか…なんか感動。 「ところで、どこの寺にいたんだ?隣の壬生寺か?」 「新徳寺です。何回か行かれたでしょう?毎日たくさんの方が見えてましたし」 「…新徳寺って、もしかして清川さんが言ってたっていうじゃじゃ馬もお前か??」 …清川、そんなこと言ってたのか!? 「エエ、ソウデスネ」 引きつった顔でそう告げる。 あいつ… 次に会ったら、バトル勃発だな。 「そうなんですか!よかったですね、土方さん。京の女は椿さん以外じゃじゃ馬じゃなさそうですよ♪」 …どういうこと?うれしそうな声で沖田さんが話す。怪訝そうな顔をして土方さんを見る。 「えーあー…だーーーっ、女には関係ないっ!!おらぁ忙しんだ。もういくっ」 どすどす言わせながら去って行った。 「都合悪い話だとすぐ逃げるんだから、すみません。では、私も行きます。またお話ししましょうね。ごちそう様!」 さわやかな笑顔を残し、去って行った。 …ごちそう様?希と顔を合わせる。2人で皿を見る…団子!! 「「ないっ!!」」 日が少し傾き始めた。久々の八木家をこんな感じで過ごしたのでした。
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