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「…」
「…」
「…」
「?」
椿姉の背後から、部屋に入ってきた男の人が立っている。芹沢さん・近藤さん・私は唖然。
「何?3人とも固まって。おーい、おーい」
そう言って、椿姉が私たちの顔の前で手を振る。
「…椿姉、う、後ろ…」
「後ろ?」
椿姉が振り返る。
「「えっ!」」
そうだろう、そんな反応になるよね…。
そこには、椿姉にそっくりな男の人が立っていた。男の人も椿姉をみてびっくりしている。
「…あ、ああ。すまんすまん、並ぶと瓜二つでびっくりして」
近藤さんが口を開く。
「斉藤、ここに」
斉藤…?…斉藤一!!!
「京に来てから、ここを訪ねてきてな。正式に壬生浪士組に入ったんだよ。2人ともよろしく頼む」
「…斉藤一だ、世話になる」
「…あ、はい、希です…」
いろんな意味で驚いてるから、それだけ言うので精いっぱい。椿姉は…
「…」
言葉にならず。芹沢さんが聞く。
「斉藤、この物言わん方が椿だ、ぶ…ははははっ!」
いまだ固まる椿姉を見ながら、吹き出した。
「こやつらは姉妹なのだが…、おぬしは知らぬか?」
「はい…」
「希はともかく、椿と斉藤は瓜二つだ」
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