第2章 その1

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このことか…いままで聞かれてたのって。 本当そっくり、瓜二つ! 「斉藤、椿の横に座れ」 「え?あ、はい」 芹沢さん、絶対面白がってる。 「すげー、並ぶとますますおんなじじゃねーか!」 腹踊りを開催中だった原田さんが、おなかむき出しのまま近寄ってくる。 「本当だ、すげーよ!」 他の人たちも二人見たさに集まりだす。 最初は驚きを隠せなかった様子だった斉藤さんだが、今は落ち着きと取戻し、薦められるままにお酒を口にしている。 一方、かなりの衝撃を受けている椿姉。集まってきた人たちがついでいくお酒を無言でぐびぐびと飲みほしていく。 あの飲み方って…やばくないの? ********** 案の定… 「さーいとーさーん♪」 同じ顔の斉藤さんに絡む椿姉…斉藤さん、正座のまま動じず…。 「ちょっとー、こっち向いてくださいよー」 斉藤さんの肩をグイッと自分の方に向け、 「わーい♪鏡だー♪」 斉藤さんの瞬きや顔の動きに合わせて、同じ動作をする始末… ごめんなさい…斉藤さん… そんな気持ちでそーっと2人をみてみると、 「!」 酔っぱらいでうまく動けない椿姉の動きに、なぜか斉藤さんが合わせてくれている!!
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