第2章 その1

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「プーッ!」 思わず吹き出してしまう。それに反応した斉藤さん。 「どうした?」 椿姉のまね…ウインクのまま私の方を向いてくる。 「あははははっ!斉藤、おぬし面白いのう!」 芹沢さん、大爆笑!つられて、みんなも笑い出す。 斉藤さんって…天然?? 「普通に見えて、斉藤は相当酔っているぞ。椿のいいおもちゃだな」 「なーんか、堅物な近寄りがたい人って想像してたのに、いい玩具みつけた」 「総司…、飲んでないときは危ないぞ」 近藤さんと沖田さんが話している。 「今のうちに2人を玩具にして遊びましょう!希さん!!」 「えっ?」 「早く早く♪」 悪戯を思いついた子どものような笑顔で、沖田さんが私の手を引く。 手…つないじゃった…。 「…何するんですか?」 「こうするんですよ」 原田さんが腹踊り用に使った筆を持ち、 「椿さーん、お化粧しますねー」 「きれいにーしてくらさ―い」 椿姉の眼に丸を書いた!!! 「こちらも鏡だから同じヤツ♪」 斉藤さんにも同じことした!!! 「うむ、同じだ…」 納得した様子の斉藤さん…いやいや…いたずらされてるんですよ!!! 「希さんも、ハイ♪」 満面の笑顔で筆を渡してくる沖田さん。えーーーっ!!! 「早く早く」 すっごいせかされて…、いやとも言えず私が書いたのは…。
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