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手をギュッと握られた。
「なぜか…気になるんだ…希さんのこと」
「え?」
沖田さんはそのまま頭を私の肩にゆだねてきた。
「!!!」
体が、カチコチに固まり鼓動がドキドキと早くなる。
どういうこと?どういうこと?
しばらくその体制のまま動けずにいると…
「…スー、スー」
規則正しい呼吸が聞こえてきた。…寝てる?そーっと肩の方を見る。
「!」
閉じられた瞼が見えた。握られた手もホカホカ暖かい。
「寝てる…」
ふーっと息を吐き、高鳴りをおさめる。しばらく経つと夜が明け始めた。
まだ、3月。外で寝るのは冷える。だけど、沖田さんの手のぬくもりに導かれて…
いつの間にか眠ってしまった。
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