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「さあな、俺の勝手だろ？
よほどの事が無い限り、プライベートに踏み込まれる言われはないはずだろう」
「ええ、ですからその『よほどの事』を危惧しているんです」
「…」
別に、ヤイバはそのつもりは無かったが、皮肉にも彼女の事を思い出してしまった。
つまりは、フィレの気の回し過ぎが招いた結果だろう。
ヤイバとて、こればかりは譲れないのだから。
「原因は、あの女なんでしょう？
あなたがファントムエッジを倒せない何て事が起きたのも…なら、今あなたが彼女に会うのはよろしくない」
「勘違いすんなよ。
原因はアイツだけじゃない。
それに…俺だってガキじゃないんだ。
テメェの問題くらいテメェで何とかするさ」
そのままフィレを尻目に、ヤイバは走り去った。
彼の言いたい事は分かっているが、それでも彼女との事まで口は挟まれたく無かったから、会話を一方的に打ち切ったと言えなくもない。
「…隊長。何故、分かってくれないんですか？」
その場に１人残されたフィレは静かに俯くのだった。
彼にも、彼なりの考えがあっての事だった。
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