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クロワッサンマンが目を覚ました時、彼の背中は嫌な汗でぐっしょりと湿っていた。
ほとんど跳ね起きるように目を覚ましたせいで、うつ伏せに寝ていた隣の女は妙なうめき声をあげたが、またすぐにか細い寝息を立て始めた。
夜には嫌気がさすほど敏感に、というよりほとんどヒステリックなまでに感じまくっていたこの女の神経は、その癖太陽が登ると亀の甲羅みたいに鈍くなるような造りになっているらしかった。
クロワッサンマンはベッドから這い出ると、女のものとごちゃ混ぜに散らばった衣類の中から、自分のものだけをつまみ上げて身に付ける。
ボクサー・トランクスとタンクトップ。
色の落ちたワークパンツをはいて、革のジャケットを羽織る。
蛇口をひねって水道から直接水を飲むと、彼は無言で女のアパートを後にした。
早朝の太陽が網膜を刺して、クロワッサンマンは大きく顔をしかめた。
タフな仕事をした後には、決まって酒と女を求めた。そうすることが必要だった。
しかし酒はともかく、女はそう毎回どうにかなるものではない。そういう意味では、昨夜の彼はラッキーだったと言えなくもなかった。
昨日の仕事があまりにもホットで、女が多少下品だったことを除けば。
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