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「おい、心の声が駄々漏れだぞ。」
ちっ…お前なんてしねば…ぐへへげふんげふん。
コイツに毎回言ってる言葉、
「私のあの超お気に入りのペンを早く返せや。」
楓は私の話しを聞いているのか、無言で受付の椅子に座った。
「人の話し聞けやこら。」
「聞いてるよ~?」
本当かコイツ。泣いていっすか?
ちらりと楓を見ると、首の近くに赤いキスマークが付いていた。
いやん、盛っちゃって。見ていたのに気づいたのか、口端を五㍉空けて楓はニヤニヤとしだした。
…きしょいし。
「椿もキスマーク付けてほしいの?」
やべ…吐きそうだわ。
「遠慮しとくわ。…うわ、お前のせいで鳥肌立ったわ。死ね。」
「酷い言われようだな、俺。」
ブツブツと隅の方に消えたので私はさっき返された本を本棚に戻すことにした。
因みに私のいる受付フロアは2階だ。
本の題名を確認してみる。…うん、確実に恋愛小説だね。
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