用心棒

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用心棒の店に行く理由はもちろん、武人がいるからだ。もしかしたらがある。 マステアの用心棒をおばちゃんが知らないわけないが、可能性に賭けてみたい。 店は酒屋のようで、サラはギリギリ入れる歳。椅子には屈強そうな人たちが座っている。 「ここにいるのはみんな腕がいいぜ? まぁ、オレには敵わんがな。」 「よく言うぜ。オレは今まで生きてて一回しか負けてねぇ。」 「その一回が気になるな。なんでアーツが負けるのかわからねぇ。」 サラは弾かれたように顔をあげた。さっきしゃべっていた男に目を向ける。 筋肉質の体に巨大な剣。黒い服を貴重としたジオと同い年くらいの姿。 間違いない。サラが戦ったアーツだ。
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