用心棒

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頭を振りすぎて、少しだけ髪が帽子から落ちてきた。赤い髪を見たアーツが目を見開く。 「……思い出したよ。ちょっと話がある。」 サラの手を引いてみんなから隠すように奥へとつれていく。ひとつの小部屋に入って、アーツは鍵を閉めた。 サラに近づくなり帽子をとるアーツ。長い髪が落ちてきた。 「おまえ……なんでここにいるんだ。ここはおまえが戻ってくる可能性が大きいって、悪魔の中でも重要視されてる場所なんだぞ?」 サラはこぼれ落ちる涙をどうにもできなくて、頷くだけだ。アーツはとりあえずサラを座らせて、泣き止むのを待った。 しばらくしてようやくサラは泣き止むと、アーツに深く頭を下げた。 「ごめんなさい、知ってる人に会ったから……」 アーツは口を閉じてその姿を見ていた。
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