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観光地だったマステアは工業都市になり、夏がなおさら暑く感じる。夏にローブもかなりきつい。
サラは涼しいところを求めて、マステアの店へ向かった。地下だから多少は涼しいはずだ。
サラはキャップのつばを持ち、少しだけ下げた。見回りの悪魔が二人、近づいてくる。
毛むくじゃらで翼をはやし、角、牙、爪は戦闘に使われる。たとえ下級悪魔でも厄介だ。
悪魔は注意深く見回しているが、通りすぎるサラに声をかけなかった。その度に安心して小さく息をつく。
無事にマステアの店へ続く地下への入り口に着いた。紫ののれんは変わらない。
それを潜って地下に入り、奥へと進む。途中の分かれ道も懐かしく、昔と変わらないのが嬉しい。
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