相川功一の人間観

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「おっしゃあああああ!!!ナイスキャッチ!!いくぞおおおおおおボブウウウウウウ!!!」  空を飛ぶフリスビー、そしてそれを追う影がベンチを横切る。そして再び、 「ホイッと!おっしゃみたかよトニー!マ○オよりも高く飛べたぜ!」  見事にキャッチ。もう誰も止められない。  フリスビーはひっきりなしに飛び続け、影は縦横無尽に動き回り華麗にフリスビーをキャッチしていく。  突然の出来事にベンチの男女はしばらく動けなくなっていたが、やがて二人して顔を青くし、この場を去っていった。  ほとんど逃げるように。 「やるなトニー!へへっ、お前こそ!全国はこれで俺たちがいただきだな!バカ!世界を甘く見るな!特訓あるのみだ!」  フリスビーを持ちながら叫ぶ1人の青年。  当然、彼らは【偶然高校生が一人フリスビーの練習をするかもしれない】という状況も、想定しなければいけなかったのである。
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