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「お前だろ?――を殺したのは」
奴は前触れもなく、俺に疑いの目を向けた。
俺たちは、花火を見るために集まって、花火が上がるまで祭りを楽しんでいたはずだ。
なのに、何故――は死んでいるのか……。そして何故俺が、犯人扱いされているのか……その疑問が頭に渦巻いている。
花火は止まることなく、空に打ち上げられる。誰も来ない穴場が仇となった。――はここで死んでいた。目撃者はいないだろう……。
周りは疑いの目で俺を見る。今の俺には、上空に打ち上げられる花火を見る余裕などなかった。
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