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だから俺は 父親を憎んだ。 そして死んだ 母親すら憎んだ。 なぜこんな身体に 産んだのか。 なぜ普通の人生を 俺にくれなかったのか。 手話では到底表し きれない想いを、 暴力に変えて叫んだ。 時折爆発する 俺の気持ちを前に、 父は抵抗せず ただただ、涙を流し 「すまない」 と、手話で 言い続けていた。
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