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「お前アイドルとか嫌いそうじゃん?大丈夫か?」
「別にアイドルは嫌いではないがその時間はちょっと無理、スマン」
浅沼がそう言うと、大野は「そうか、分かったよ。じゃあな、明後日同窓会来いよ」と言って電話を切った。
ふと時計に目をやると、秒針が止まっていて、短針が十時を指していた。電池切れのようである。
ソファに横になると眠気が襲ってきた。浅沼は冷房の温度を上げ眠りに就いた。
目を覚ますと筋肉が硬直し足が重く感じた。時計を見たが相変わらず十時を指していて、しばし困惑して電池が切れているのを思いだした。
携帯電話で時間を確認すると昼の四時過ぎだった。
重い腰を上げ、台所に向かう。蛇口を捻り水を出してコップに注いだ。それを一気に飲み干す。伸びをして呆然と立ち尽くした。
「なにするか」と浅沼は空に呟いた。
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