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「スドーテツオ。」
名前を呼ばれた須藤は、
声の主を見て顔をしかめた。
茶色の長めの髪に耳にはピアスが5つ。
また不良に絡まれる、と須藤は思ったのだ。
「まさかタメとはなぁ。」
近づく桐島。
須藤はようやく思い出した。
「あ・・・」
口下手な須藤は、
それしか声を発せなかった。
「ちょ、今頃思い出したのかよ!」
ぶはっ!と桐島が笑い出した。
周りはキョトンとしていた。
あの桐島が爆笑している・・・
この高校で、
いや、
この街で一番強い、あの桐島が・・・
やはり須藤哲男はタダ者ではない、
と誰もが確信した。
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