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「いやいや、それだとあたしの気が すまないので!」 「けれど生徒にお金を払わせるというのも....」 先生はとても困ってます。と表すように眉を下げた。 てゆーか、なにその表情。あたしを萌え殺す気ですか。 だけどあたしはへこたれない。ここまでの展開はあたしの予想通り。 「じゃあ、あたしと一緒に選びにいきましょうよ。先生選ぶの得意じゃないみたいだし」 あたしがそういうと、先生はすごくビックリしたような顔をした。 「どうしたんですか?」 「あ、いや。なんで愛坂さんがそれを知っているのかな....と」 「え?見てればわかりますよ。先生使えればいいって人じゃないですか?」 その言葉に先生は少し目を丸くさせてから、あたしをみて大好きな大好きな優しい笑顔を向けた。 「半分正解です」 「あれ、半分ですか。惜しいなー。 ....って!違う違う話違う。 だから!つまり!あたしと一緒に夏休み入ったら買い物いきましょうよって話です!」 なんか最後なげやりになってしまったあたしをみて先生はその笑みをさらに深くさせた。 「生徒と買い物はできません」 ぐふっ。予想はしてたけど....。 てか、そんな笑顔だから一瞬期待しちゃったじゃないか。 残念なのを顔に出さない様にするだけで今はだいぶ精一杯かも。 「でも....」 生徒の口からその言葉を聞いた瞬間あたしは少し下げていた顔を勢いよく上げた。 「愛坂さんのお友達も一緒ならいきませんか」 それと同時に先生はあたしの頭をポン、とたたいた。
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