2

7/12

43人が本棚に入れています
本棚に追加
/46ページ
この男にいつか仕返しをしなくては…と考えていると突然あたしの携帯が震えた。 「あ、ヒメからラインだ」 「ヒメって…井上か?」 「そうそう、そのヒメ」 「お前ヒメって呼んでよく怒られないな」 「前もう諦めたっていわれたよ?」 「さすがの井上もお前のゴキブリ並みのしぶとさには負けたか」 それ女子に向ける言葉なのだろうか。 ほんとなんでこんな奴がモテるんだろう。 ヒメからのラインに、『いいことあった!詳しくは明日話すね(*^^)v』と返し、違う人にラインを送る。 すると、あたしの目の前にいる男が反応する。 「お、俺もなんかきたわ…って結愛かよ。お前目の前にいんだから喋れよ」 何を送ったかだって? 今日はさんざんチョップされたからね。 ほんとに些細な可愛い仕返しだよ。 ヒロがあたしが送った内容を読んだのか血色の良かった顔が一気に青くなる。 「なっ…、なんでお前が!」 「いやぁ…沙織さんに教えてもらったからさ。見てみたくって。でもないわぁ、女教師とか王道過ぎてなんも面白くなかった」 まぁ、あたしが送った内容はヒロの机の中のいろんな紙で隠してあるエロ本のことだよね。 「あんのくそばばぁ!なんで知ってやがんだ!てか知ってたとしてもなんで結愛に教えやがんだ!!そっとしといてくれよ!」 その後ヒロは、叫びながらどこかに行きました。 あまりにも長く家に帰ってこなかったので、あたしは沙織さんの手料理の春巻きを全部食べヒロの分を無くし、お腹いっぱいになったところで帰ることにしました。 家に帰ってしばらくしたら、隣の家から「俺のないじゃねぇか!!こんのばか結愛ぁぁぁぁあ!!」という近所迷惑な声が聞こえました。 そしてあたしの1日は、ヒロに、うるさい。近所迷惑。というラインを送って終わりました。
/46ページ

最初のコメントを投稿しよう!

43人が本棚に入れています
本棚に追加