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その日のあたしの朝は早かった。 上半身を起こして真っ先に何日も前から今日の為にハンガーに掛けてあった服を見つめる。 「よし、がんばろう」 少しでもいいから、先生にあたしを見てほしい。 この間、ヒメと一緒に選んだ服は、とても高校生らしい服だ。 大人な先生に合わせて、大人っぽい服ばかり選ぶあたしにヒメが渡してきた服。 『バカ。無理にそんな服ばっか選んでこないで、微塵も似合ってないから。…結愛には、こういう可愛いのが似合うんだよ』 そういわれてすっごく嬉しくて、すぐさまそれを買って、ヒメにありがとうっていった。 ツンデレなヒメはすごく照れていたけど。 うるさい黙ってっていわれたけど。 それでも、ありがとうと、好きをヒメに何回もいった。 だから今日は、子供っぽいあたしを、高校生のあたしを、等身大のあたしを、先生にみてもらおう。 そして、もう一回。 「よし、がんばろう!!!」
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