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少し、申し訳そうにしている先生を見て、どうしようもない感情がこみ上げて。 また、この人を好きなんだと自覚する。 それの繰り返し。 「いえ、大丈夫です。あたし達いま来たばっかりですよ」 「ならよかったです。あぁ、挨拶が遅れましたね。おはようございます。愛坂さん」 「はい、おはようございます」 笑いながらそういうと、あたしは軽く頭を叩かれた。 叩いてきた方を向くとそこにいるのは、あたしの天敵、ではなくて。ヒメの天敵だった。 「おい、愛坂。こっちの先生には挨拶どころか気付きもしないのか」 「藤崎先生、無理っすよ結愛がきづくわけないじゃないですか」 「ったく。山中はすぐに気付いて挨拶したっつーのに。ほら、挨拶しろ」 「…藤崎先生おはよーござーいまーす………なんでいるんですか」 あたし的に後ろの言葉はボソッといったつもりなんだけど、藤崎先生には伝わってしまったらしく、キツイ視線を向けられた。 あぁ、こわいこわい。
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