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目的の場所が見えて、あたしの胸の鼓動はさらに加速した。 扉の前で止まって、深呼吸。 クシャクシャになった髪を手で直し、窓に写る自分の姿をみて、変なところはないか確認する。 「あっ」 リボンが曲がってる。 それをくいっと戻して、 「ん、完璧」 ようやく目の前にある扉を力強く開ける。 ガンっ!! あっ、やば。 力強く明けすぎて、どこか壊れてないか心配になった。 軽く叩いたりしてみる。 すると後ろから、クスッという笑い声が聞こえる。 はっとしてその方を見ると、先生は、いつもの優しい笑顔であたしを迎えるんだ。 「いらっしゃい。愛坂さん」 あたしの目的地。 それは最高にかっこよくて、優しくて、まっしろな白衣をきた、天使のような先生がいるところ。 ここは、保健室。
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