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あたしがそういうと、さっきまで情けない表情でいた先生が、パァッと表情を明るくさせた。
「ありがとう!愛坂さん!」
先生の笑顔が見れるなら…
間接キスの羞恥心なんて捨ててやる!
脳内でそんな決心をした5秒後、目の前の現実に意識を戻したあたしは気づいた。
…………ん?
「せ、せんせ?何してるんですか?」
先生はあたしに向かって、口を少し開けて、何かを待っていたように見える。
え?
え?
「え?何って…」
そこで先生はようやく自分が何をしているのか理解をしたらしく、白い肌をカァっと赤くさせ、自分の右手をバッと顔に持っていった。
「す、すみません!この間まで僕の家に姪が来てて。その、こういうことに慣れきってたというか。その、あの、えっと………すみません」
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