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な、なんか。
ときめきすぎて心臓がズキズキしてきたかもしれない。
どうしてなんだろう。
アイスが入ったカップから指先に伝わるのは、変わらないひんやりとした冷たさなのに。
アイスはなんだかさっきよりも溶けているようだ。
あたしはプラスチックのスプーンでその少し溶けたアイスを掬い、先生の方に向けた。
「アイス、食べます…か?」
「………ありがとうございます」
あたしが持ってたスプーンを先生が受け取り、
指先が、触れる。
ただでさえアイスを溶かしてしまうほどの熱を持っていたのに、触れたところからジンとさらに熱さが増した気がする。
「おいしい、ですね」
先生はそういって、笑った。
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