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「っっっいったぁぁ!!」 先生の醸し出す甘い雰囲気に酔いしれていたあたしに、とてつもない痛みが突如として後ろから襲いかかった。 ガンって、なんか鈍い音したし!! きっと涙目なはずのあたしは、この痛みの原因を作った犯人を見るために勢い良く後ろを向く。 やはり予想通りの相手に文句を言おうと口を開こうとしたが、それより先にまたもやあたしは頭に衝撃を食らった。 「……っっ!!」 「場所を移動するなら連絡をしろ!!お前のスマホは飾りか!」 「いやいやいや、ヒロたちが遅かったんじゃん!外暑かったし!しょうがなくない?!連絡来たら向かおうと思ってた……し……」 う、おおお。 ヒロの顔が、般若のようになっている。 え、え、そんな?そんな怒るの? 「連絡したからこんな怒ってんだろ」 「おおぅ、…………すみませんでした」 スマホを取り出してみてみると、ラインの通知が来ていた。 【戻ったけど今どこ】 【どっか移動したのか】 【てめぇ、どこだよ既読しろよ】 【暑いんだけどマジふざけ】 通知を重ねるごとに荒くなってく言葉。 え、こわ。
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