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それから、どうやって図書館からグラウンドに戻ったのか覚えていない。
ふわふわとした気持ちで、野球に取り組んだから散々だった。
でも、今日は仕方がないよな…
自分を肯定してしまう。
そのくらい、今日の向坂との出来事はインパクトが強かった。
夢心地で着替えて、帰り道を歩いていれば、野球部のグラウンドの横のベンチに人影があった。
「…向坂!」
「待ってた…わけじゃなくて、たまたま…」
むきになる姿にきゅんとする。
「さんきゅ…」
嬉しくて、向坂の隣に並ぶと一緒に歩き出した。
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