3話**向坂まどか

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とぼとぼと歩く、帰り道はなんとも切なくて、学校に誰もいないと思うと不気味にも感じた。 (暗い学校って怖いな…) シーンとした道を急いで歩いていると、前に黒髪の長い人影が見えた。 「…っ!!!」 声にならない声を思わずあげる。 (お化けだ!) 思いっきり走り出すと、黒髪の長い人影が振り返った。 全速力で横を走り去った。 「篠崎くん…」 通りすぎた後に、耳に残った声をもう一度頭のなかで繰り返す。 『しのざきくん…』 「え?」 恐る恐る足を止めて、振り返れば、向坂まどかがこちらを見て立っていた。
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