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「お疲れ様です!」
野球の練習が終わった次の日、剛は一目散に部室から出た。
時刻は、18:10
向坂との下校の約束の時間は過ぎている。
ちらっと図書室を覗けば、人影は見えないようだった。
(早く帰ったのかな…?)
ホッとしたような、がっかりしたようなこの気持ちはなんだろう。
学校の校門をくぐれば、前に長い黒髪が歩いているのが見えた。
「…あっ」
思わず足が早くなる。
はや歩きって言うより、小走りで近づいた。
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