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昼休み、藤堂が教室に来た
「綾部、昼ご飯食べに行こう」
「…さっきの先輩は?」
「え?あぁ…昼休みは友達と食べるって言ったから良いの」
「そうか…」
藤堂と一緒に食堂に行くことにした
見た目が格好いい藤堂は周りの生徒からめっちゃ注目されていた
共学だったら羨ましいって思うけど、周りは男だけ
平凡で良かった…
「!…ぅゎ」
食堂にたどり着くと、そこら辺でイチャつく生徒たち
指には彫刻が施された指輪がはめられていた
やっぱ同じ科同士でくっつくんだ…
イチャつく生徒を眺めながら食堂に入る
校舎の食堂も寮同様に3つに分けられていた
「綾部、何食べる?」
「えっと…蕎麦」
「おっけぇ…おばちゃん、蕎麦2つ」
食堂のおばさんに蕎麦を頼んだ藤堂は2つの蕎麦を持って戻ってきた
「よし、食べよう」
「うん」
1年の席に向かい合って座る
「いただきます…」
手を合わせて蕎麦を頬張った
「…フッ」
「何?」
顔を上げると微笑む藤堂と目が合った
「綾部は見てて飽きないね」
「っ…」
目を細めた藤堂は手を伸ばして俺の口の横を親指で撫でた
「そんなにがっつかなくても蕎麦は逃げないよ」
「…うん」
なんか調子狂うな…
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