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「ありがとう。そう、それでな俺たちはお互いの親に挨拶しに行かなきゃいけないんだ。」
「こんにちわって?」
「ん~、まあそうだけど、杏さんを僕に下さいって」
「ふーん…」
「それでしばらく家を空けなきゃ行けないんだ、だから少しの間九王さんの所に居てくれないか?ヒロ君も居るから」
ここまでは、半分嬉しそうに、もう半分は興味がなさそうに聞いていた天の顔つきが急に変わり俯いてしまった。
「いやだ」
ボソッと天がそう呟き俺は驚いた。さっきまで賛成してくれていたので、あっさりとOKが出ると思っていたからだ。
「少しの間だよ?」
「いやだ」
「すぐ帰ってくるから」
「いやだ」
「お土産も買ってくるし」
「いやだ」
「さっきまで賛成だったじゃないか」
「いやだ」
この調子で何をいっても「いやだ」の一点張りだ。
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