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ヒロ君は口を抑え咳をだし、九王さんはそれを抱きかかえるようにしてすわる。
「クサイ演技はやめてください。ヒロ君の演技力は大したものですが、九王さんは酷すぎです。言葉使いが今までと違うじゃないですか」
「ヒロは本当に喘息持ちだがな」
「あと、ホテルがいっぱいなわけありません。いくら龍馬ブームでも田舎ですし、それに、もう冷めて来ている方なんで空いているに決まってます」
「知るかよ、俺が電話した時はいっぱいだったんだ。お前はヒロが喘息持ちなのに見捨てるのか?Xもいるんだぞ?」
「…………」
「……どうするの?ヒデ君」
「いいのか?」
「考えた結果やっ「英明じゃない?おかえり~、さっきお隣の柴田さんがここにおったって電話がきちょったき急いで汽車で来たがで~」
声のした方向をみると母が笑顔で近づいてきた所だった。
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