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ヒロ君と天は興奮しっぱなしだ。
いつもあまり喋らないヒロ君があんなに喋るのは珍しい。
杏は二人に手を引っ張られて連れていかれる。
九王さんはボーッと外を眺めていた。
座ってその様子を見ていると母が俺の横に座った。
「ふ~…子供達は元気ねぇ、ついて行くだけで疲れたちや。英明もあんなんやったがやけど…」
「今は特別に元気だよ。汽車初めてらしいから」
「杏ちゃんは面倒見もいいし…荷物なんかも持ってくれて、気がきく子やねぇ」
「そりゃ、俺の選んだ大切な人だもん。料理も上手やき、いっつも作ってもらうがやき」
「一緒に住みゆうがかえ。こらぁたまげた。そんなんならコッチには今更挨拶こんでかまんかったに。」
「ま、杏が自分のこと知って欲しいから来たいって言ったんだ」
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