77人が本棚に入れています
本棚に追加
/185ページ
「天君がおって、杏ちゃんがおって、もう立派な家族やねぇ。天君はどうゆう関係ながかねぇ」
俺は言うのを少し躊躇った。
理由は簡単だ。
前にいる奈良さんのおかげだが、見えて触れる天が幽霊だといって信じてくれるのか…
が、母はいつも親父とケンカになると俺の肩をもってくれた。
言ってみよう…
「天は…」
俺はこれまでの事、これからの事を少しづつゆっくり話した。
母は時々相槌をうちながら聞いてくれた。
「………ってことなんだ。嘘みたいで信じられないかもしれないけど…」
「…息子を信じない母親はいないよ。そりゃ驚きはしたけどねぇ。例え息子が犯罪者になった時最後まで味方をするのは親だけながやき」
「えっと…ありがとう」
「ただあの人には誤魔化した方がいいわねぇ…ま、頑張りなさいや。意地はってこなかったけど帰ってきたって聞いてものすごく喜んでたわよ」
最初のコメントを投稿しよう!